「建築家」とは?

とある質問への返答

「建築家」とはなんですか?と聞かれる事しばしば。

日本では法的な制度として「建築家」が定義されていません。
おおくの場合は「建築家」=「建築設計者・意匠設計担当」と同義にて使用されています。
ちなみに日本では、法的な制度として建物設計に関わる専業国家資格としてオーソライズされているのは「建築士」。わたくしは「1級建築士」でもありますが、名刺には「建築家」と刷り込む事にしています。「建築家」といったほうが、現代の文化を具現化する職能として、様々な理想が込められているように感じるからです。

 建築家とは、ある種の「ブラックボックス」のようなものだと思っています。別の言い方では、関数とか、あるいは現代ではソフトウエアとか、そういうことになるのかもしれません。建築家は「デザイナー」と捉えられる事も多いですが、自分の考えた「姿かたち」を純粋に実現させようとする「デザイナー」というよりは、「エディター」とか「アセンブラー」というほうが今日の建築家のあるべき姿に近いと思います。ある場所に人(クライアント)が住まう、あるいは何らかの役割を人工的にもたせるという意思をもったとき、その意思を実現するために、諸条件、情報やモノの配列、「仕組み」をエディットし、アセンブルし、新たな場所として「再構築」してゆくプログラムを組む役割です。入力されたクライアントの意思を実現するために、様々な調査、知識、事例、計算、創造を駆使して、感動をもって体験し続けてゆける、クライアントの意思そのものであるような建築を「再構築」してゆきたいと、私自身は思っています。

 建築は「Architecture」の訳語ですが、今日さまざまな場面で「Architecture」がつかわれます。「このシステムのArchitectureは・・・」などとコンピューター関係でよく使われますが、先日、化粧品のパッケージに、おそらくはその化粧品の効果を引き出すための成分設計というような意味で「Architecture」が使われていたのには驚きました。このような「Architecture」ということばのもつ概念の拡張現象は、もちろんその訳語たる「建築」にも及んでいて、建築家は「4次元的情報設計編集者」といった役割になりつつあるきがします。建築家が建物だけ建てていればよかった「古き良き」時代は、たった今、勢い良く過ぎ去ろうとしているのかもしれません。
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by dabura_m | 2011-01-10 19:49 | kenchiku


建築家/DABURA.m代表 の 光浦高史です


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PROFILE

建築家。1977年生まれ。早稲田大学理工学部建築学科を卒業後、2000年~2007年青木茂建築工房に所属。その間、住宅、再生建築、公共建築など様々なプロジェクトのデザイン・設計監理 を担当。青木氏の著作や学術研究にも参加。2009年より、池浦順一郎と「DABURA」を共同で主宰。大分市をベースに九州・山口で設計活動中。
1級建築士。

住宅やクリニックをはじめ、さまざまな建築設計・デザインにとりくんでいます。お気軽にご相談下さい。
mitsuura@dabura.info

<受賞>
2010年豊の国木造建築賞・優秀賞
ART PLAZA U-40建築家展2011にて投票第1位獲得
九州建築家バトル2011にて優勝

<作品2010>
ココロアニマルクリニック+池田邸
黒田歯科クリニック
<以前の担当作品>
湯布院のゲストハウス
「佐伯市蒲江 海の資料館・時間(とき)の船」
S邸

HP : www.dabura.info
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